続・元殺し屋と、殺し屋







「何があったんだよ、恭真」



神崎に聞かれ、恭真は小さく首を傾げた。

可愛い行動に和んでいると、恭真はヘヘッと笑った。

コロコロ表情が変わって、可愛い。

本当にチサ、恭真が好きだなぁ。

こんな些細な出来事で、幸せになれるんだから。




「内緒。
でも、1つだけ教えてやるよ」

「何だよ」

「俺と知紗は、一生離れられないってこと。
例え知紗が記憶を失っても、俺が必ず思いださせる。



知紗が世界中のどこに居ようとも、
俺が必ず、知紗のこと…見つけ出す!」






かっこいい、思わず世界中の女子赤面間違いなしの台詞を言った恭真は、グイッとチサの手を引っ張って、走り出した。

それを4人が追いかけてくる。





「恭真。
何であんな台詞言えるの?」

「ん?
知紗のこと思えば、スラスラ出てくる」

「…ッ!」

「もっともっと、俺が赤面させてあげるね。
また誰かが知紗を奪いに来ても、俺が守る。
だから…俺の傍にいてね?」




止まった恭真が、再び仔猫みたいな不安そうな顔を見せてくる。

…答えは勿論、決まっているよ。








「勿論だよ恭真!
恭真こそずっとずうっと、チサの傍にいてね!!」






そしてチサたちは。





誰にも見えない体育館の裏で、

そっとキスを交わした。







【2日目~知紗と恭真~ END】






< 145 / 308 >

この作品をシェア

pagetop