続・元殺し屋と、殺し屋






あの後澪鵺は無事に退院し、今現在も問題なく普通に学園生活を送っている。

当たり前の幸せが、戻ってきた。

また明日って、言える。




私は今回の文化祭を通し、思ったことが沢山あった。

澪鵺も言っていたけど、やっぱり私は澪鵺しか愛せない。

澪鵺が笑顔じゃないと、私も笑顔になれないってことが、改めてわかった。




そして、やっぱり人殺しはいけないことだとわかった。

前から思っていたんだけど、今回で心からそう思った。

やっぱり人を殺したらその遺族は必ず哀しむし、ずっとその哀しみを抱いて生きなければいけない。

哀しみは時に歪み、復讐を考えることもある。

そうしたらまた、哀しむ人が増えるだけ。

哀しみのループは消えないのだ。





例え過去に何かあっても。

気にしないで、前を向いて生きて行けるよう。

私はずっと、澪鵺の隣で、信じていたい。

そしてこれを、多くの人に伝えたい。






「澪鵺!」

「ん?」

「私とずっとずっと、一緒にいてくれる?」

「当たり前だろ」




私は澪鵺に抱きついた。






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