続・元殺し屋と、殺し屋






そう心に誓いながら、チサは大地と遊園地デートを楽しんだ。

沢山の乗り物に乗り、これはこれで楽しかった。




「どうぞ」

「ありがとう」



特に好きでもないクレープを大地が奢ってくれた。

勿体ないので、ありがたく頂く。

甘いクレープを食べていると、大地が口を開いた。




「今日はありがとう。
良い思い出になったよ」

「それなら良かった」

「悪かったね。
知紗には小松くんがいたのに」

「でも、今日は楽しかった。
大地も喜んでくれたしね」



そこまで言い、ずっと告白された時から疑問に思っていたことを聞いた。




「大地は、どこであたしを好きになったの?」



チサなんて元ヤンだし、入学当初は孤立していた。

クラスに溶け込み始めたのは、チサが生徒会役員になってから。




「…覚えてないよね、やっぱり」

「え?」

「おれら、中学時代に1度会っているんだ」

「そうなの?
ごめん…全然覚えていないや……」

「おれは今でも鮮明に覚えているよ。
知紗がヤンキーグループ・マウスのリーダーだったこと」




遠くを見ながら、大地は話す。






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