Spise・Love〜私が歩いた道〜

正体


翌日から神経質なくらい、家族みんなが、美優を囲む様な生活になった。

学校行き帰りも、外出するときも、必ず家族の誰かが隣に居て、家に美優を1人にさせない様にしている。




その訳を聞こうとしても美優は聞けなかった。

聞いたら自分が壊れる。自分でも予感はする。恐怖が…悪夢が…現実になるときが。




それを認めたくなくて、聞きたくなくて、美優は耳をふさいでた。

家族もそれを知ってか、知らずか、何も言わない。




いつまでこの生活が続くんだろう?これ以上、家族に迷惑をかけていられない。

そう思っても行動にうつせない。言いたくない。聞きたくない。

自己中な美優の感情が心を支配して、やっぱりその感情に押し潰される。


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