Spise・Love〜私が歩いた道〜

光輝先輩


それから数日後…

また光輝先輩が訪ねて来た。前までの美優と違って、今は少し心の余裕がある。

そんな美優に気づいたのか、光輝先輩は口元を緩めた。

今回は竜も家に居て、心良くでは無いけど、ちゃんと竜は光輝先輩を家に上げた。




「ちゃんと話すから。」

そう竜は言って、光輝先輩と2人で竜の部屋に行ってしまった。

美優と慶太は、リビングで2人の話が終わるまで待つことにした。




時計の針が耳に付く程、静かで時間が経つのがわかる。

まだかな?まだかな?

だんだん心配になってきた。慶太も同じ事を考えて居たみたいで、2人して顔を見合せる。




我慢出来なくなり、席を立って二階の竜の部屋に美優は、行こうとした。

「もうちょっと待とう?」

慶太も心配そうな顔をしているのに、美優を止める。

多分竜のお兄ちゃんなりの思いやりというか、優しさなんだろう。

竜が言った
"ちゃんと話してくるから"
この言葉を信じて…



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