シオンズアイズ
逆効果じゃん、恥ずかしい!

「ねえ、ファルってば」

ファルはチラリとシオンを見た。

大きく形のよい眼は潤んで艶っぽく、わずかに染まった頬が何とも愛らしい。

「ねえってばっ」

しまった、見とれていた。

ファルは、慌てて眼をそらした。

暫く無言で歩くと、やがてファルはそっとシオンを下ろした。

よろけそうになるシオンを腕一本で支え、ファルは辺りを見渡しながら口を開いた。

「好きな花を選べ」

「……え?」

「二度も言わせるな」

それって、もしかして。
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