永遠の魂
僕は男をナイフで刺した。その場に倒れこ
んだ男を何度も何度も刺した。血飛沫が飛

ぼうが男が叫ぼうがどうでもよかった。男

の存在を消すことができればそれでよかっ

た。

男は25回刺したところで何も言わなくなっ

た。動かなくなった。僕はそれでも男を刺

し続けた。男がなくなるまでひたすらに刺

し続けた。でも、男が消えることはなかっ

た。ただそこには、何ともつかない男の破

片が散らばるばかりだった。
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