スウィート(!?)シェアハウス~2人の秘密の同居生活~
午後は山田先輩と一緒にB班から送られた写真を見て、原稿に差し込む写真を選んでいく。

「ラクビーって体同士のぶつかり合いが凄いですね」
「海外のラクビーとは違って防具をつけないし、体の筋肉を鍛えないといけないし、太っているわけでもないから、相当食事の管理やトレーニングをしないとね」
「この脚の筋肉が凄いです」

私がノートパソコンの画面に表示されてる写真に指で示すと、山田先輩も関心を示す。

「ほんとだ。この選手の写真のアングル、ボールを抱えて走る顔の表情が良いし、接触している選手もピンボケしてないね。よく撮れてるなぁ」

山田先輩が写真を拡大したり、縮小したりとサイズの調整を何度も繰り返す。

「相手側のこっちの写真も良いね」

見せてくれたのは、相手側のチームの2人組がボールを受け渡している構図で、これって走りながらだから相当なスピードだし、それでも顔がボヤけて無いし、これを撮影した先輩って凄い。

「私が撮ったら、絶対顔が上手く撮れてないですよ」
「カメラの性能もあるけど、やっぱりその瞬間を捉える技術を持ってないと撮れないよね」
「この間の休みにデジカメを見に行ったんですが、種類の多さに驚きました」
「デジカメが普及して大分経つけど、ピンキリだし、焦らず自分のカメラに出会えると良いね」
「はい!その時は山田先輩からカメラの撮り方を教わりたいです」
「勿論、良いよ。俺は静止画が多いけど、荒木編集長と三輪さんも技術が凄いから、いつか写真を撮っている所を見学させて貰うのも良いかも」

山田先輩が2人の事を褒めてて、そういえばシェアハウスで荒木さんから一眼で撮った写真を見せてもらったっけ。遠い距離からでも相手の表情がばっちりだったし、山田先輩の言うように技術を持っていないと駄目だよね。

お昼になっていつものお弁当を広げ、今日は作り置きで作ったミニハンバーグから食べ、今度ミニ水筒が欲しいな。

「宝条さんっていつもお弁当を作って偉いね」

向かいに座る山田先輩がおにぎり片手に話しかけてきた。

「ここに入社する前に1人暮らしを初めて、その時もお金を結構使っちゃいまして。今は自分のカメラを買うために、少しづつ貯めようとお弁当を作ってます」
「1人暮らしかぁ。自分でやるの大変だよね」
「はい。お母さんやお父さんの有り難みを感じる毎日です」
「俺も1人暮らし長いけど、洗濯物が面倒ですっごく溜めてからやるタイプ」
「スーパーの半額シールにテンションが上がります」
「分かる!自分で作るより買うのが早いって時がある」

山田先輩と一緒に1人暮らしのあるある話で盛り上がる。
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