その笑顔反則につき。


紳士的な世緒は私を色々な所に連れて行ってくれた。

大人っぽい雑貨屋さんやユニークなカフェにもいった。


「疲れた?」



「全然疲れてない!世緒が連れて行ってくれるところは初めてで楽しいよ」



「そっか、良かった」



恥ずかしそうに頭をかく。
そういえば私世緒の私服初めて見たかも。
今更だけど似合ってる。


色々キラキラして世界が見える。



「ちゃんと接した男子って世緒が初めてなの。中学は女の子としかつるまなかったから」




「それじゃー俺もっと仲良くなってくれる?」




「それは世緒による」




そっか、といいながらさり気なく私の歩くペースで進んでくれる。
荷物も持ってくれるし。

 
幸せ。





「今度みんなでどっかいけたらいいよな」




「うん」





またがある事実に浮足立つ気持ちが抑えられない今日がもうすぐ終わる。
帰り道って気分下がるからなぁ。

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