その笑顔反則につき。



勉強会をしてから数日だった。
あれから変わりがなかったって言えば嘘になる。

まず真里が男女クラスメートと話すようになった。

これはよし!

次に蘇我さんもとい佳奈美ちゃんが私達と行動をするようになった。

これもよし!



最後にこれが問題。
最近何かと世緒・絵馬くん・桃田くんが話しかけてくるようになった事。

話しかけてくれるのは嬉しいけど!

目立つのはダメ!!
論外!!




あぁ〜どうすればいいのよぉ!




気にしないのが一番いいんだけど。
気にするなって方が無理。
目立つこと自体が無縁なのに。



でも、いつもより毎日が色鮮やかでふわふわしているのを感じる。

楽しいを実感してる。




ドンッ



「聞いてよヒロリョ〜」



「お前ネーミングセンス無さ過ぎだろ」



「涼香大丈夫か?」





早速三人揃ったよ。
桃田くんに至っては机にぶつかってきてるし、変なあだ名付けられるし。
絵馬くんに笑われ、世緒に心配される私。




逆ハーか!この野郎!!




「全然大丈夫じゃない。どうしたの桃田くん?」




クールだなという冷やかしが聞こえたがスルー。
絵馬くんの理想像がだんだん壊れていく。



「んっとさ、今度遠足あるじゃんあのメンバーで組もうぜ!」



あぁ、そういえばもうすぐ遠足と言うなのプチ登山があるんだっけ。
一昨年は怪我人が多くて去年は中止だったのに今年はするんだぁ。



「いいんじゃないかな?真里と佳奈美ちゃんにも聞いててみてよ」



三人の顔が怪しく笑った気がするのだが気のせいだろうか?

私の知ってる世緒はそんな感じではないはずなんだが。
新しい一面なのか?




「これで須佐は確実に釣れたな。サンキュー涼香」




「絵馬くんって真里のこと好きよね」




「おう!振られてるけどな」





ますます二人の関係が謎に包まれた気がする。
桃田くんは佳奈美ちゃんを誘いに行ったし。




「楽しみだね涼香」




「そんなに登山したいの?」




「どうだろうね」




このメンバーとなら登山も楽しめるかも。
絶対楽しめる。




「涼ちゃん楽しみですね!」




桃田くんが佳奈美ちゃんを連れて戻ってきた。
二人が揃うとなんと言うか雰囲気が可愛い。


「うん!」



「涼香俺の時と反応違うよ!」



「そ、そんなことあるかも」



「素直じゃないなぁ」




毎日が楽しいそんな気がする。





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