その笑顔反則につき。

恋ゴコロ?



6限の数学すごく眠い。
寝ないけどね。

いや、寝た事あったけど写真撮られたからなぁ。
(主に世緒と真里)


頑張るぞー!


次の勉強会までに不得意教科ゼロを目指す!!
 


だから板書➕аの綺麗なノートをとるようにしてる。
せめてテストで60点以上とらなくちゃ!


そうそう、登山メンバーはあれで決まった。
他のクラスメートからの羨む視線が痛かったけど。


結局気にしないことにしたんだよね。
そんな下らないこと考えてるの私だけみたいだったし?


「はぁ…」




トントン




「ん?」





机を叩かれ隣の席を覗くとノートの端に何か描いてある。

まじまじ見つめるとそれは数学の先生
の絵だと思う。
色々と特徴をとらえてる頭とかお腹とか。



やばいウケる。



杉下先生そっくり。
なんだか愛らしい。




「おら、八坂笑ってないでこの問題解け」





笑ってるのがバレたのか先生にあてられた世緒だがイタズラが成功したみたいな無邪気な笑顔を私に向ける。





「はーい。杉下先生」




「はよかけ」





顔があついかも。
期待しちゃダメですか?


私が眠そうにしてたからって。


「…あってる」


サラッと黒板に答えをかいて。
先生も驚いてるし。



…意地悪だ。
近づいたと思ったのに一瞬にして遠退いた。



ニカッと笑う君も優しく微笑む君も手が届くのに。
こんな場面見るとどんどん離れていくのがわかるんだよ?




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