きみがいることが理由になる。


指定されたのは、駅前の居酒屋。




「ちょっと早く来すぎたかな・・・」



予定の時間より15分くらい早く着いた。


寒いから、中で待っていよう。



ガラガラガラ・・・



「・・・真田さん!!こっち!」




もうすでに来ていた。


「あっ・・・はい。」



まだ、誰も来ていないと思っていたから一気に緊張した。



そして、相手は佐藤さん。




「外、寒かったねー」


「ほんとに、寒かったです。」


「仕事最近どう?」


「最近は、前に比べたらいいと思います。」



・・・・・



「あのさっ!もう、敬語いいよっ!」



「えっ?」


「仕事中は仕方ないけど、せっかく仲良くなったんだからさー」


ニコニコ笑いながら言われてしまった。


人見知りな私にとっては難しい提案だった。


けど、今のままではいけない。


「わかりました!!そうします!」


もっと彼を知るためには頑張るしかない。


今までの自分ではいけないんだ。

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