月明かりと薄桜 -誠の絆-
「もう起きて大丈夫なの?」
私はそっと彼の横に座った
おひさまの光のせいかな
彼の表情がよく見えない
「おう、まあ右腕はまだ不調だけどな」
そう言うと彼は自分の右腕を擦った
明らかにいつもより元気がない
口数も少ないし…
昨日のことなんだろうな
彼の胸にある問題点は
「俺さあ、昨日怖くて仕方なかったんだ」
へへっと笑いながら平助くんは話してくれる
"昨日"それは池田屋事件のことだろう
本人は気づいていないかもしれないけれど
彼の口からは小さなため息が何度も溢れる