魔恋奇譚~憧れカレと一緒に王国を救うため、魔法使いになりました
震える右腕を左手でしっかり握って、解除魔法のスペルを綴ると、勇飛くんのインピーディムが解けた。
「セリ!」
私をかばうように、視界に勇飛くんの革のブーツを履いた脚が入ってきた。
「ちっ! ディスペルを使う力が残っていたか」
ディヴィナが舌打ちをした。
「けど、残念だったね。もうその小娘の命はないよ。この剣にはサーペンティンの毒が塗ってあるんだ。小娘を助けたければ急ぐんだね。もっともこの辺りの医師や薬師(くすりし)じゃお手上げだろうけれど。あんたの命もいずれ奪ってやる。それまでせいぜい短い命を大切にしな!」
そう言うとディヴィナは窓ガラスを破って外に飛び出した。俊敏とは言えない動きで、夜の闇へと走り出す。
「セリ、見せてみろ」
片膝をついた勇飛くんに右腕を触られたが、痺れていてわからない。
「まだ血が……止まらないの」
「すぐ止血してやる」
勇飛くんが必死の表情でシーツを破り、私の右腕に巻こうとする。
「セリ、左手をどけて」
「無理……」
「無理じゃない。どけないと包帯が巻けないだろ!」
「セリ!」
私をかばうように、視界に勇飛くんの革のブーツを履いた脚が入ってきた。
「ちっ! ディスペルを使う力が残っていたか」
ディヴィナが舌打ちをした。
「けど、残念だったね。もうその小娘の命はないよ。この剣にはサーペンティンの毒が塗ってあるんだ。小娘を助けたければ急ぐんだね。もっともこの辺りの医師や薬師(くすりし)じゃお手上げだろうけれど。あんたの命もいずれ奪ってやる。それまでせいぜい短い命を大切にしな!」
そう言うとディヴィナは窓ガラスを破って外に飛び出した。俊敏とは言えない動きで、夜の闇へと走り出す。
「セリ、見せてみろ」
片膝をついた勇飛くんに右腕を触られたが、痺れていてわからない。
「まだ血が……止まらないの」
「すぐ止血してやる」
勇飛くんが必死の表情でシーツを破り、私の右腕に巻こうとする。
「セリ、左手をどけて」
「無理……」
「無理じゃない。どけないと包帯が巻けないだろ!」