世界で1番愛する君へ~君に届けるラブソング~

思い出した約束に重なりあう過去と現在




そうだ

思い出さないつもりだった、わすれたはずだったけど思い出してしまった、忘れていなかった
忘れられなかった


カナウはカナウ君

確実じゃないけど分かる

私は同じ人に2度も恋をしたってことだ


それで、このカナウがあのカナウ君


人違いじゃない

温かい笑顔も全部なくなっちゃったけど

どことなく残っている面影、親近感

あなたは私を覚えている?

私があの時の『ルナ』だって

いや、覚えているわけないか

だって、私だって今思い出したところだもの


私……

私はどうしたらいいの?

今の私は昔のカナウじゃなく今のカナウ君が好きなの

昔のことは忘れていいの?

忘れたかったことだから忘れてしまいたいぐらいだけど

それでも1度忘れたことを…

1度した約束を忘れていいの?

あなたは忘れてしまったの?


どうしよう

あんなに私は忘れようと思っていたのに

カナウに忘れられているかも知れないと思っただけで悔しい

嫌だよ

忘れていないでよ

昔みたいに笑ってほしいなんてわたしは都合が良いのだろう

ずっと一緒にいてよ、なんてわがまますぎるよね


「果たして、私との約束」


こんな自分が大嫌いだよ


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