Love Birthday‥
文字を消した後、志則は手についたチョークの粉をパンパンッと叩き放って口を開いた。
「ハア~、
モテる男って超大変」
志則の言葉に教室中がしら~っとなり、
短い沈黙の後、志則がまた口を開いた。
「市ノ瀬ごめん!!
全部俺のせいなんだ!!」
両手を顔の前に合わせて叫んだ志則。
なに言ってるの?
なんで謝ってるのよ……。
「この前、俺告白されちゃってさ……
断ったんだけど、ど~しても諦めきれないって言うから、
俺、市ノ瀬のことが好きなんだって嘘ついたんだ。
その時の女の子がたぶんいやがらせで書いたんだと思う。
本当にごめんな!!」
志則の言葉の後、険しい顔をしていた高木君が笑顔に変わり口を開いた。
「な~んだ。やっぱりなっ!
そんなことだろうと思ったんだ」