意地悪な男と恋をはじめます。
第拾話伝えたい気持ちを料理に込めて(桜楽side)
矢野がパートナーとして戻ってきてから、しばらくたつがあれ以来わたし達はぎこちない雰囲気が流れていた。一つは、矢野が意地悪をしなくなっていた。

例えば朝挨拶すればこれまで、「おはよう」のあとになんらしか言葉がついていたのに、最近では嫌味の一つもない。
それはまるで、他の人と同じ対応な様にもとれる。

「間宮さんどうしたの?」

「せんぱい・・・。」
資料室で矢野を質問攻めにした、玉置先輩がいつの間にか目の前にいた。
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