日常・非日常

「じゃあ春樹、私行くね。鍵だけよろしくね」
春樹の耳元でささやく。うぅん、と寝ぼけた声。胸が締め付けられる。
あー、愛しいなぁ。

もう一度、頬にキス。

今日は日曜日。たぶんお店も忙しいんだろうけど、足取りは軽い。太もも裏の筋肉がちょっと痛いけど。昨夜の名残だな、と思い返して恥ずかしくなる。二人の夜を過ごした次の日は、アタマの中がピンク一色だ。春樹の声、肌の温もり、息遣いを思い出してぽーっとしてしまう。

いかんいかん、仕事モードに切り替えなくちゃ。

「おはようございます」
さて、今日もがんばろう。