【完結】bitter step!
「それで、泣くほど怒ってたの?」

ボクのために。
ボクが騙されて、傷つくと思ったから?


「だ……って、――私が、たきつけたようなものなのに……」


途端に気弱になった美紗は、すがるようにコーヒーカップを両手で握りしめる。
そんなコトをしたって、別にそのカップは美紗を助けてなどくれないのに。


「あんな男だって分かってたら、私――」

「美紗」

また泣き出しそうな顔で怒った美紗があんまり可哀想で、ボクのことを一生懸命に考えてくれている美紗があんまり可愛くて。
これ以上いじめるのも良くないなって、思った。


だからもう、教えてあげよう。


「ボクね、響先輩のこと好きだよ」
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