恋の禁断症状

「さっきからずっとsymptomの単語を眺めてばかりいるのに?」

「どうしてもスペルが覚えられないんだよ、sとかpの次にhを入れたがるんだ」

「…そんなのどうでもいいわ、とにかく結城マナカのことは諦めなさい」

「君には関係ないことだろ?」

ふたりの隙間にそよ風が吹き抜ける

これから起こる何かを予感させるように


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