恋の禁断症状

傘は持って来ていない

傘を差していないのにわたしの身体は雨に濡れない

どういうことだろう

不意に空を見上げたら紺の傘があった

まさふみ先輩だ

先輩が傘をさしていたのだ

わたしはそれを見つけると強く抱きついて嗚咽を漏らして泣いた


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