恋の禁断症状

「まなかちゃん、もいっかい校内で噂になってみる?」

「……え?」

私が眉を寄せると一層不気味な笑顔で言い放つ

「まなかちゃん妊娠してます、って噂広めてあげよっか?」

耳に手を添えて囁いた

「………なんちゃってね!冗談よ。もも子言ったでしょ?お兄ちゃんの幸せを第一に考えてるの。だからお兄ちゃんを裏切ったり、気分を害すようなことは絶対にしないで?…これは忠告よ」

吉永もも子は大きく手を振りながらこうも言った

「もも子はね、眠り姫の13番目の魔女なの。どう扱うかはまなかちゃん次第よ」

そう言って立ち去った


< 464 / 500 >

この作品をシェア

pagetop