深紅の花に姫君《改装版》



「それなら安心です。騎士様なら、きっと王子も大丈夫でしょう」

「大丈夫です」


なんたか、レイン怒ってる?
というか、ベルを睨んでる??


「そ、それじゃあ、少しノリアの花の育ち状況とか説明してもらえる?」



とりあえず、険悪になる前に話題を反らそう。
仕事もしないといけないしね。



「えぇ、ではこちらへ」


ベルもさほど気にした様子はなく、花畑を案内してくれる。すると、私の後ろを付いてきていたレインが、突然隣に来た。



「おい、何で花畑なんか見に来たんだ?」


あぁ、そうか。
レインには話してなかったんだった。


「今日の視察はね、ノリアの花畑の視察なんだよ。ノリアの花は、他国でも《太陽を見上げる花》と有名で、多くの輸入依頼が殺到しているから、それを商業化出来ないかなって」


そうすれば、多くの人がノリアの花を目にする。時に花は、人の心を癒してくれるから、その手助けが出来たらいいな。



















< 27 / 219 >

この作品をシェア

pagetop