深紅の花に姫君《改装版》


「だから、覚えておけ。お前の為に動く人間がいるって事をな。一人じゃねぇんだから…」

「レイン……ありがとう」


私はやっと、ぎこちなくだが笑う事が出来た。
レインの胸に顔を埋め、温もりに浸った。



あぁ、どうか………
この雨に溶けて、悲しみも流れていけばいいのに……



ディオナ………
もっと早く、あなたの痛みに気づいていたら、別の道もあったのかな……


この血や、力に………
何の意味があるんだろう。


母様、母様は答えを見つけられた?
私はまだ………私がいる意味を、見つけられそうにないよ……















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