不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。上
『な、ななんでもない、です』
「何かあったらすぐ言え」
アカリさんはそれだけ言うと、寝る体勢に入る。
…本当、いちいち顔が近くてやんなっちゃう。
自分がどれだけ綺麗な顔をしているのか、自覚してないに決まってる。
そして、車はいつもと同じ、裏門に停められた。
ここでアカリさんたちとはお別れ。
私はショウくんと下駄箱に向かって歩く。
「お前…総長たちに俺の事言わねーの?」
こっちを一切見ずに、上履きを取りながらショウくんがぶっきら棒に言った。