君が教えてくれた事




疲れきったリカは、ぐっすりと眠っていた。




体が痛むのか、時々苦しそうな顔をする。




リカの頭を撫でながら、俺はずっとリカの寝顔を見つめていた。






夜が明けて、少しずつ日が登って行く。



朝の8時。


病室に食事が運ばれて来た。




まだ眠そうなリカ。


もう少し寝かせてやりたいけど、赤ちゃんが待っている。




朝食が終わってしばらくすると、看護士さんが、赤ちゃんをベッドに乗せて、連れて来てくれた。




ちっちゃな、ちっちゃな赤ちゃん。




「歩太、かわいいねっ!」



リカは、そっと赤ちゃんを抱き上げる。



マジで・・・かわいいっ!!



プニプニのほっぺを、ツンツンって突っつく。



柔らけぇ〜。




「抱っこしてあげてよ」




リカは俺の胸に赤ちゃんを近づけた。



小さくて、どのくらいの力をいれていいのか分からない。



壊してしまいそうで、怖かった。



でも、大事な大事な命。



落とさない様に、慎重に、恐る恐る・・・



俺は、子供を抱いた。





小さくて、軽くて、温かい。




「ちっせー。・・・かわいいなぁ。」





パチパチと瞬きをして、小さい口をムニムニ動かしている。



お〜い!



俺が見える?



お前のパパだよ?



これから、よろしくな?





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