空のギター
「──新曲の評判、上々みたいだな。」

「何たって両A面シングルだからね!『Song for You』はSounds Good!のエンディング曲に選ばれたし。」



 光夜と風巳がそんな言葉を交わし、他の三人も首を縦に振る。あの事件の後、五人は掲示板の言葉を思い出して自らの態度を改めたり、懸命にトレーニングに励んだりした。その甲斐あって、彼らの評価も少しずつ変化し始めたようだ。



「この前テレビ局でSounds Good!の司会者の三崎さんに会ったんだけどさ、『Hiro君落ち着きが出てきたよ。他の人を立てるってことも覚えたみたいだね』って言われたんだ!」

「あ、俺も社長に『風巳、ちゃんと人の話を聞くようになったな』って言ってもらえた!」

「そういや俺も、この前ファンの人に『よく喋るようになって嬉しいです!』って言われたな。」



 嬉しそうに語る紘・風巳・頼星を見て、光夜はうんうんと頷く。彼にも大分リーダーとしての貫禄や冷静さが窺えるようになった。硝子に「やっとリーダーらしくなったわね!」と言われて舞い上がったのも、彼の記憶に新しい。そんな仲間達を見ていた雪那は、ミネラルウォーターを黙って口に含み、ゴクリと喉を鳴らした。
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