ありがとうを君に
なっちゃん、なっちゃん。
なっちゃんてば?

「なっちゃん、ねぇ、聞いてる?」
「あ、やだ、ごめん!!考え事しちゃって…なになに、なんだった?」
慌てて言うと、親友の綾がクスっと笑う。
「まぁーた藤堂くんのこと考えてたのかぁー?なっちゃん最近、すっごい恋する乙女、って感じだよねぇ!ふふ、ちょっと羨ましいかも」
暗めのカールした茶髪をくるくるともてあそびながら、綾はフライドポテトを口に運ぶ。
ミクドナルドで、放課後に綾と話し込むのは、毎週月曜の定番になっていた。
大きめの二重の目、低めの鼻、薄い唇、暗い茶色の巻き髪、私たちは容姿の共通点が多くて、同じ髪型同じメイクをすると、双子みたいに見えると、学校内でもちょっとだけ噂になったこともある。
よく先生に間違われるから、私はツインテールに変え、綾はそのままおろして、わざわざ見分け方を作ったほど。
違うことといえば、声と性格、話し方、運動神経だ。
声は私の方が低くて、性格は綾は女の子っぽくて可愛い性格。私はどちらかというとサバサバしていてクールなタイプかもしれない。話し方も同じだ。
運動神経は、二人ともよくはないけど、綾は長距離が早くて私は球技全般が得意。
そんなわけで、私たちは、高校に入学し、同じクラスになってすぐ打ち解けた。
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