俺様上司は、極上の男!?
ミーティング用のテーブルの向こうには、ピンクとパープルのドレッドエクステをつけたリリさんが居た。


「ああ、はい。このスケジューリングでお願いします。確かこのあたりで月刊紙のイベントが入るって仰ってましたよね。わかりましたら、ご連絡いただけると、こちらも助かります」


リリさんがたっぷりとした睫毛をしばたたかせ、私の顔を見つめる。


「太刀川サン、その話、さっきしたー」


「え!!あっ!そうでしたよね!」


私は慌てて、プリントに目を落とし、次の説明項目を探す。

リリさんがニヤッと笑う。


「ぼーっとしてたでしょ?もしかして、ゆうべは彼氏んトコにお泊まり?」


私は首をぶんぶんと横に振った。


「そんな相手いません!」


「あれ?太刀川サン、男ナシだっけ?じゃ、今度から合コン参加要員として覚えとく」


この明け透けな物言いをする綺麗なお姉さんは、ヨガインストラクターのリリさん。
ムドラ本部が認定した契約インストラクターだ。
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