俺様上司は、極上の男!?
「しかし、ムドラ側も大きい仕事をくれましたよねぇ!!」


動揺する私に対しての助け船なのか、リリさん感嘆の声をあげた。


「新しいブランドも、ヨガイベントも楽しみだなぁ!張り切って、エステ通っときますわ!」


私は櫟課長の方を見ないように、リリさんと残りの打ち合わせを済ませた。







打ち合わせも終わり、リリさんを玄関まで送る。
我が社の玄関は二階。

一階には第1グループが卸売りを手がけるカナダのランニングウェアメーカー・ランハイヤーのショップが入っているためだ。
ランハイヤーはうちのメイン事業といってもいい。


「しかし、櫟サンだっけ?今日、初めて会ったけど、イケメンだね~」


リリさんがレッスンバッグを抱え直しながら言う。


「え?そうですか?」


私は聞き返してみる。
イケメンに気付いたのなんて、私くらいだと思ってた。
< 64 / 284 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop