俺様上司は、極上の男!?
恵比寿から電車で20分、徒歩10分の私の部屋は、1Kで狭く古ぼけている。

それでも、裕太がちょくちょく来ていた頃は、この古い部屋もキラキラしてたのにな。

そういえば、別れる少し前から、裕太がこの部屋に来ることが減っていた。
部屋に来ても何もせず、本当に素泊まり旅館扱いで翌朝出社していくこともあった。

クリスマスはお互い仕事だと会わなかったけれど、もしかすると朋子と会っていたのかな。

あーあ、考えれば浮気を疑う条件は結構そろっていたよなぁ。

気づかない私、すんごいバカ過ぎる。


朋子と裕太なんか、もう知らない。
できれば関わりたくない。

それなのに、二人が私に関わってこようとしているこの苦痛。

もしかして、追い払いたいのかしら。会社から。だからわざと絡んでくる?

いやいや、そこまでのことしないでしょ。被害妄想とか、痛すぎる。

私はベッドからがばりと起き上がった。化粧を落として寝よう。
シャワーはもう明日の朝にする。
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