モテすぎる先輩の溺甘♡注意報




「桃のこと好きなんだ?」


「はい。好きです。でも、まだ付き合ってはいません」


「ふーん。桃もこんなイケメンに好かれるなんて幸せじゃん」




ひーくんは笑ってる。

声は笑ってるけど、表情は何故か怒ってるようにも見え、どういう心境なのか読み取ることができなかった。



けどもうあたしには関係ない。



ここまであたしのことを大切に想ってくれる太陽くんがいてくれる。




「今はまだどうなるか分からないけど、俺が幸せにしてあげたいって思ってるんで、桃ちゃんにはもう関わらないでください」


「……」


「……俺が、幸せにするんで」




いつもの太陽くんより声のトーンが低く、真剣さが伝わってきた。



幸せにする………その言葉だけで嬉しかった。



体温が高くなるのが分かった。

膝の上で握る両手も汗をかいていた。



こんなこと………誰かに言われたの初めてで、どう反応したらいいか分からなくて俯くしかなかった。



自分の心臓よ落ち着け。

最近ドキドキすることが多くてどうにかなっちゃうんじゃないかって思う。



自分以外に心臓の音が聞こえないように胸の辺りを腕で覆った。



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