モテすぎる先輩の溺甘♡注意報




完全にひーくんへの想いがなくなったわけじゃない。

まだ好きな気持ちが残ってるのも事実。



だって生まれて初めて好きになった人だから。



でも、もう過去の人に変わりはない。



ひーくんが好きじゃない人にも甘い言葉を言ったりキスしたりする人だってことは散々思い知らされたから、これ以上何かを求めようとは思わない。



太陽くんみたいなただ1人を、あたしだけを好きでいてくれる人と幸せになりたい。



女の子なら誰だってそう思うでしょ……?



……すると、隣に座る太陽くんが突然その場で立ち上がった。



あたしは思わず太陽くんを見上げ、元希とひーくんも太陽くんに視線を移した。




「あの、もう桃ちゃんに関わらないでもらえますか?」




た、太陽くん?!




「その、これ以上桃ちゃんを苦しめないでほしいんです」




驚くあたしとは裏腹に、太陽くんの表情と声はいたって真剣だった。




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