モテすぎる先輩の溺甘♡注意報
思わず目を疑った。
「人違いじゃない⁈たぶんひーくんじゃないよ!ね?愛ちゃん⁈」
「そ、そうだよ!なんかよーく見たら全然違うかも!もぉ、葉月ったらおっちょこちょいなんだからぁ‼︎」
必死に誤魔化そうとしてくれる2人の優しさに涙が出そうだった。
それでも現実は変わらない。
信じたくないけど、女の子と2人で歩いていたのは明らかにひーくんだった。
見間違えるはずがない。
そんな光景に、サーっと熱が引くのがわかる。
何も変わらない。
女の子大好きなただのチャラ男。
今となっちゃどこが好きか聞かれても答えられないし、なんで告白したのかなんて自分でも疑問だらけ。
それでも、ひーくんのことが好きだった。
だから今、こんなにも……ショックを受けてる。
悔しい。
あんなチャラ男のせいでこんな思い2度もしなきゃいけないなんて、悔しさしかない。