モテすぎる先輩の溺甘♡注意報



「それと、謝りたかったからここに来た」



あたしの真正面に立つ英二くんは深々と頭を下げた。



その行動の意味はわかっていた。



「絢のこと庇ったり、本当の兄妹だって嘘ついたり……最低なことばかりしてごめん」


「…………」


「許してもらえるなんて思ってない。でも、話だけは聞いてほしいんだ」




許すもなにも英二くんにはまず怒ってない。

英二くんは絢さんに協力したとしても、本気であたしとひーくんを別れさせようとしなかった。


庇ったのだってひーくんと絢さんが本当の兄妹じゃないって言わなかったのだって、絢さんのことが好きだからでしょ?



あたしもこの前まで片思いをしていたから気持ちがわかる。



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