俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
「あったりまえだろ!」

「そっか。じゃあ、おまえはそうしろよ。俺に気ぃ使うな。」

「!」

「好きなんだろ?琴のこと。」

「なんだそれ?」

「あいつに宣言しない分、おまえと張り合おうと思ってたんだけど、」

「何様のつもりだよ!アイツを何だと思ってんだ?!」


次の瞬間、
慶太は感情をあらわに、
駿祐の身体を壁に押しつけていた。


「なにアイツ呼ばわりしてんだよ!まだ、おまえのもんじゃねーだろ!」


そう言いながら、
慶太を跳ね返した駿祐も、強気で、

「今はまだ、俺の方が分はあるかもしんねーし。」

皮肉にも聞こえる言葉を吐いてみせた。


「だから、おまえはどんなアプローチしてもイイって条件で、」

「ふざけるな〜!」


あまりの上からのモノの言い方に、
とうとう、慶太の右手の拳が、
駿祐の左頬を張り倒した。


かつて、慶太が駿祐に対し、
ここまで感情を露にしたことはなかった。


「って〜。」


さらにまだ、胸元を掴んでくる慶太に、

「ハンデくれてやるっつってんだよ!」

駿祐もめげずに続けると、

「違うだろ!そーゆーことじゃないだろ!」と、


一度、自分の方へ引き寄せた駿祐を突き放した。
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