俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
でも、どこで見かけても、お礼するのを忘れぬよう

琴乃は、そのミサンガを、カバンに結び付けた。


日曜日を、まるまる学校で費やしてしまったせいか、

駿祐は、
さすがに、二日連続は、
水泳部に顔を出しはしなかった。


お礼が言えると思っていた琴乃は、

少しだけ、残念に思ってる自分に、気付いていた。


その次の日の朝、

下駄箱のそばで、
壁に寄り掛かって立っていた駿祐が、

琴乃を見つけると否や、
近づいて来るのが分かった。


「あ、おはよ」

「ミサンガ、分かった?」

「あ、うん。ありがとう。」

「…昨日、言いに来るかと思ってた。」

「ごめんなさい。クラスが分からなくて…部活で言おうと思ってたんだけど…」

「俺、水泳部じゃないから。」

「聞いた。」

「アレ、どこにあったと思う?」

「分かんない。どこ?」

「デッキブラシに絡まってた。」

「…」

「まだ、掃除してる段階で、すでに取れてたみたいだよ。気付くの遅くね?」

「わざわざ、探してくれたの?」

「…とりあえず、分かってたんならイイや。骨折り損じゃ…」

「ありがとう!本当に、どうもありがとう!」

「水かけちった、お詫びだから、これでチャラな」

「うん」
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