俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
「でも、琴乃はその気は無いって亜希が言ってたけど、そいつ、結構押しが強いらしいから、このままだと、どうなるか分からないってさ!」

「…」

「…駿祐に忠告でもしてやるか?」

「それは紺野君に任せるよ!」

「あっそう。…で、おまえは?何か企んでそうな顔だけど。」

「生まれつきです。俺は…県大会で汚名返上しなきゃならないし…色々と忙しいんすよ!」

「ほ〜う。青春してますなぁ。」

「じゃあ俺、帰りますわ。」

「おう!頑張りたまえ!」


店を出ていく慶太の後ろ姿を見送りながら、

「なんだよ、結局それが聞きたかっただけかよ!…わっかりやすいなぁアイツ。つか、若いねっ!」

ひとり言を言ってる自分に、気付いていない紺野だった。


そして、どっちの味方にもつけずにいる立場上、
今日のことの報告ついでに、
久しぶりに、駿祐と連絡をとった。



「へ?だって、インカレがどうのこうのって慶太のヤツが」

「ああ。うちの大学はもちろん出るよ!俺がダメなんだ。」

「やっぱ、膝が」

「いや!足首やっちゃって!」

「おいおい!何やってんだよ〜ったく!」

「ホント、参ったよ…」

「…慶太がさぁ…なんかアイツ頑張ってるよ!」

「そっか。…何か言ってたか?」

「何かって?足のことはなんも言ってなかったけど。」

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