俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜

「俺が亜希に言ったのがイケないんだ。亜希もずっと黙ってたんだけど…なんか色々あったみたいで…」

「…しょうがないっすね！」

「月いちの日だったのかな？ちょっと、ご機嫌ななめだったんだぁ、その日。」

「俺も、言わなきゃなぁとは考えてたんで、大丈夫です。ちょっと、早まった感じですけど…」

「あ。だよなぁ〜やっぱり…」

「紺野くんのせいでも、亜希ちゃんのせいでもないですよ！兄貴が……やっぱ俺が悪いんかなぁ？」

「あれ？なんだよ、男らしくなりやがって！」

「ちょっと、俺も色々とあったもんですから…」

「そっか！い〜なぁ〜！これからだもんなぁ、おまえ！」

「紺野くんも“始まったばっかだ”って、今さっき言ってたじゃないっすか！」

「違うよ！水泳だよ！」

「ああ、俺、続けませんから！」

「え！」

「俺が水泳をやってるかぎり、兄貴のことが付いてまわるんで。」

「琴乃とのことにか？」

「つか、俺自身にっすかね！」

「…」

「水泳では適わないけど、琴乃への気持ちは、負けないつもりっすよ、俺！」

「…そっか！そうだな！」

「…紺野くんは、亜希ちゃんが好きなんすか？」

「なんだよ急に！」

「だって、必死に亜希ちゃんをかばって」

「そらそーだろ！心配してたから…」

「誰を？」

「琴乃やおまえらのことをに、決まってんじゃん！」