俺の言い訳×アイツの言い分〜あの海で君と〜
「塾?」

「あ、はい。受験生ですから。」

「一緒だね。」

「予備校?」

「今日は、友達と図書館でね。」

「大変っすね。」

「やっぱり、付属の学校にしとくんだったなぁ…あたし、中学の時、あんまり考えてなかったから。」

「東京の大学に?」

「え?まさか、行かないよぉ。…慶太くんはどこ受けるの?」

「落ちたらハズいから言わない。」

「そんなに高いとこ?」

「俺…実はアイツより、頭イイんすよ。」

「…ああ、なんか、聞いたことあるかも。」

「へー。俺のことが話題になるの?」

「んー。何でだったっか忘れたけど、慶太は、真面目で勉強が好きなんだって」

「水泳じゃ適わないから、俺も意地になってたんだよ。好きなわけじゃない。」

「でもさ、それでもデキるんだから、やっぱり得意なんだよ、きっと。」

「…あいかわらず、ウマいね。」

「こう見えても、年上ですから。」

「アイツにも…」

「え?」

「せっかくウマくいったのに、大丈夫なの?離れて」

「だって、外国に行くわけじゃあるまいし。」

「…俺には寮生活なんて、考えられないなぁ。女子と共同なら良いけどぉ。」

「そんなことあるわけないじゃん!そんなに規則が厳しいわけじゃないみたいだよ」

「俺なら一人暮らしするよ。」

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