食人姫
由奈がもし起きていたら、「何で寄ってくんの!?」とか言われてるだろうけど、寝ていてくれて助かった。
変な事をしようというわけじゃないけど、出来るなら人の温もりを感じながら眠りたい。
この状況でまだ落ち着いていられるのは、由奈が隣で寝ているからだ。
もしも一人だったら、怖くてこんな所にいられなかったかもしれない。
儀式は明後日……明日もこんな恐怖を味わうんじゃないだろうな。
だとしたら……あー、ダメだ、変な事は考えるな。
怖い怖いと思うから、何でもない事まで怖く思えるんだ。
そうさ、いざとなったら、何を言われたって良いから、由奈の布団に潜り込めば良い。
それで多分、恐怖は薄れる。
そう考えて、恐怖に震える身体と心を落ち着かせた俺は、大きく息を吸った。
怖くない、怖くないと思いながら、微かに目を開けて部屋の中を見回した時だった。
「!」
この部屋の廊下側の入り口、そこにある襖が、音もなくスーッと開いたのだ。
襖が開いた隙間から入って来る、黒い人影。
仏間にいれば大丈夫って言ってたじゃないかよ!
来た……来たぞ!
変な事をしようというわけじゃないけど、出来るなら人の温もりを感じながら眠りたい。
この状況でまだ落ち着いていられるのは、由奈が隣で寝ているからだ。
もしも一人だったら、怖くてこんな所にいられなかったかもしれない。
儀式は明後日……明日もこんな恐怖を味わうんじゃないだろうな。
だとしたら……あー、ダメだ、変な事は考えるな。
怖い怖いと思うから、何でもない事まで怖く思えるんだ。
そうさ、いざとなったら、何を言われたって良いから、由奈の布団に潜り込めば良い。
それで多分、恐怖は薄れる。
そう考えて、恐怖に震える身体と心を落ち着かせた俺は、大きく息を吸った。
怖くない、怖くないと思いながら、微かに目を開けて部屋の中を見回した時だった。
「!」
この部屋の廊下側の入り口、そこにある襖が、音もなくスーッと開いたのだ。
襖が開いた隙間から入って来る、黒い人影。
仏間にいれば大丈夫って言ってたじゃないかよ!
来た……来たぞ!