海までの道 ~あなたと私の距離~


その夢に向かい、お互いに励ましあい、認め合いながら仕事も恋愛も大切に育んでいた。


二人だったから、どんなに仕事が忙しくても乗り越えられたし、二人だったからこそお互いを尊重し、愛し合えた。


そして二人の夢の一つには、幸せな家庭を築くことがあった。


でもそんな時、二人の未来に転機となる出来事が起きた。


ある日、突然彼女が言った。


「赤ちゃんができたみたい」


航太は迷わずに「結婚しよう」と言った。



彼女の表情は曇ったまま変わらなかった。
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