first love
「…会いに行こう」



口を開いたのは翔だった。





「一緒に会いに行こう。
美華のお母さん。」


おばさんもうんうんと頷いていた。



あたしは何も答えなかった。








それからしばらく、あたしの東京でのことや、翔のことを話した。




翔がやたらと、あたしの小さい頃の話を聞きたがっていた。






「美華ちゃんはね、昔から綺麗でここらじゃ誰もが知る有名人だったのよ」

「ここらってド田舎じゃん」


あたしたちはケラケラ笑った。

なんか、変な感じ。

こうしてあたしが育った場所で、
あたしを育ててくれた人と これから一緒に生きていく人が普通に話してる。






「気が強くって正義感があって、
いじめられてる子がいたらまっさきに飛んでって守ってあげて、
いじめてる子を泣かせたりしてたのよ」

「結局一番のボスは美華じゃん」

「そうだっけ!(笑)」



「中学校にあがったら、なんか美華ちゃんのファンクラブみたいなのできたよね?」

「あはは(笑)
懐かしい」

「お前そんなモテてたんだ(笑)
彼氏は?」

「もうー翔やめて(笑)」


翔はおばさんに質問攻め。



「なんか中学の時、つれてきたわよね?」

「もういいから!!(笑)
おばさん記憶力怖い!!」






何時間話したんだろう。




そして最後におばさんは翔に言った。





「翔也くん、美華ちゃんを幸せにしてあげてね。」




「はい、もちろんです」


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