消えない傷-Only You-
3
着いた頃には汗だくになってた。
ムリもない。
あれだけ走ったんだから。
見えない恐怖から逃げるように。
一刻も早く事故現場から離れるように。
冷たい北風が私の体を凍らせようとする。
構わず私は走り続けた。
比呂くんまであと少しだ。

「ー!比呂…くん…」
茉莉の墓前に彼はいた。
うつむき涙を流しながら…
「どうしてお前が…!」
胸が押し潰される。
「なぜ俺が生きていて…」
心が血の涙を流す。
「お前が死んだんだ!!」
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