Magic Academy ~古からの盟約~
「それじゃユエ、行ってくるね」

「気を付けて帰ってきなさいよ?シーク様とルンに何かあったらただじゃおかないんだから」

「あはは、わかってるって!いこう、スレイプニル」

温室の裏の雑木林で、ユエに挨拶をしたあと、スレイプニルに乗って、レティテントへとそらは向かった。

「大丈夫か?そら」

「うん、平気!それにしても、スレイプニルは相変わらず早いね」

魔力がなくなり、魔法が使えなくなってからは、箒にももちろん乗れなくなっていたのだが、スレイプニルはもともと、箒自体が意志と魔力を持っていたので、彼にだけは乗ることができた。

「まぁ、もともと俺の馬だったからな。もちろん早いに決まってるだろ」

何を言ってるんだとシークがいうと、そらはくすくすと笑って、そうだったね、と答えた。

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