彼女人形(ホラー)‐彼氏人形続編‐
親友たち
結音の病室で自殺を試みた俺だったが、今真夜中の公園にいた。


諒と、美奈と3人で。


俺の異変に気付いた両親が2人に連絡を取っていたらしい。


2人は俺が行きそうな場所を色々と探し回り、そして病院まで来てくれたのだ。


首に当てたカッターナイフを今にも横へ引きそうな俺を、諒が力づくで止めてくれた。


「あの人形のせいか?」


外灯が少なく暗い公園のベンチに座っている俺に、目の前に立っている諒が聞いて来た。


俺は力なく頷く。


「その、腕の傷は?」


諒の隣に立ち、今にも泣きそうな顔をしている美奈が聞く。


「切られた」


「人形に?」


「あぁ」


美奈が息を飲む音が聞こえた。
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