結婚の定義──君と僕を繋ぐもの──
ユウはレナの手を握り、自分の胸に導く。

「わかる?」

ユウの胸の少し速い鼓動が手に伝わるのを感じて、レナはふふっと笑った。

「ホントだ…。初めての時みたいだね…。」

(ホラ、またそういうことを言う…!!)

「責任、取ってもらおうかな。」

「責任?」

「オレを、こんなにドキドキさせた責任。」

ユウはレナの唇に、優しくついばむようなキスをした。

「私だって、いつもユウにドキドキさせられてるよ…。」

「ホント?」

「うん…。こういうキスとか…。」

レナは恥ずかしそうに呟いた。

「じゃあ、オレも責任取ろうかな…。」

「うん…。」

二人は何度も何度も唇を重ねると、やがてゆっくりと唇を離し、額をくっ付けて見つめ合う。

「責任は、ベッドでゆっくり取ろうかな…。」

「うん…。」

ユウはレナを抱き上げベッドに運ぶと、ベッドの上に優しく寝かせた。

「レナ、かわいい。」

「口癖?」

「そうかも…。それくらい、いつもそう思ってるよ。」

レナは照れ臭そうに笑うと、ユウの唇にそっとキスをした。

「ユウ、大好き。」

「それも口癖?」

「私も、それくらいいつもそう思ってる…。」

二人は唇を重ねると、だんだん深くなるキスに身を委ねるように、優しく体に触れ合って、お互いの鼓動と温もりを感じながら、甘く幸せなひとときを過ごした。


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