歪な愛のカタチ




『もしもし…』


「香織…どういうことだ!」


佐々木さんはあせっているようだった


『何が…ですか…』


「今、マーケティング部の奴らに会った」


やっぱり聞いたんだ。


「辞めるって…俺は聞いていない!」


怒っているけど、

少し控えめ…


まだ会社にいるんだ。


『そういうことです』

「そういうことって…」

「香織、帰ってきてから話そう」


私には帰る場所なんかない…


『アパートも解約しました』


「はぁ?何を寝ぼけたことを…」


『もう、佐々木さんと会うことはないです』

「今、どこにいる!そっち行くから!」


『佐々木さん…私ね…』

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