恋愛優遇は穏便に
昨晩の夜の疲れがとれぬまま、遅い日曜日がはじまった。


「むつみさん、起こしましたか?」


政宗さんは上半身を起こしていた。

幾重にもしがみついたのに見飽きないくらい、ひきしまったカラダをしている。


「もう時間ですか?」


「ゆっくりしすぎました。ちょっと新しい部屋へ荷物を持っていきます」


床に散らばった洋服を取り、着替え始めた。


「あ、私も」


ちょっと待って、と私を制すると部屋を出てすぐに茶色のキーケースを持ってきた。

ジャラジャラと鍵が入っていて、その中のひとつを取る。


「むつみさん、鍵、貸しますね。新居の鍵です」


そういって政宗さんから鍵を渡された。


「鍵といえば試作室での件、思い出しますね」


「……その話はしないでください」


「合鍵、預けますから。悪いことには使わないでくださいね」


「わかってますって」


そういうと政宗さんはクスクスと笑っていた。

「むつみさんはゆっくりしていてください。あんなに激しかったからカラダ、もたないでしょ」


「……ちょ、ちょっと政宗さんっ」


屈託のない笑顔をみせてくれて、政宗さんは行ってしまった。

ゆっくりと横になって待っていると夢の中へ引きずりこまれた。
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