初恋も二度目なら
週明けの月曜日の午後。
私はコーヒーを淹れるため、給湯室へ行った。

「あ」

コーヒーがない。

残業になりそうなほど忙しい時や、忙しくない時でも、数年前の私は、「なんで注ぎ終わった人は作ってないのよ」と心の中で文句を言いながら、渋々コーヒーを作っていた。

でもある日、そんな気持ちで淹れたコーヒーを飲んで、「おいしい」と思うだろうかと、ふと思った。
私だけじゃなくて、他の人たちも。

忙しいのはみんな一緒だ。
そういう時だからこそ、心にゆとりを持ち直したくて、ホッと一息つきたくて、ちょっと休憩したくて、気分転換に・・・みんな色々な理由を持って、コーヒーや紅茶を飲みに給湯室へ来ているはず。
そう気づいた私は、「おいしいコーヒーと紅茶の淹れ方」教室へ3ヶ月通った。

いまだにコーヒーが空だったら、つい叫びたくなる程苛立つこともあるけど(特に忙しい時)、お教室へ通い始めてからは、「淹れたてのコーヒーを飲むことができてラッキー」と思いながら、コーヒーを作るように心がけるようになった割合の方が、断然増えた。

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